生命保険と相続②
2014.11.21
カテゴリ:コラム
生命保険と相続②
前回、生命保険についてお話しましたが、最後に書こうと思いながら書き忘れてしまったことがありました。今日は前回の続きとして、そのことについて少しお話したいと思います。前回、生命保険金は原則として受取人の固有の財産であり、相続財産には含まれないという話をしました。ではもし相続人が相続を放棄した場合には、どのような取り扱いになるのでしょうか?
相続放棄をすると被相続人の一切の財産を引き継がないことになりますね。例えば被相続人に多額の負債があり、放棄するような場合です。保険金はどうなるのでしょう? この場合、生命保険は保険契約や約款で保険金受取人がどのように定められているかによって結論が異なります。あまり無いことだと思いますが、被相続人が受取人になっている場合には、相続放棄してしまうと保険金を受け取ることはできません。この場合は被相続人の保険金請求権を相続することになるからです。要するに相続財産になってしまっているということ。それを放棄してしまっているわけですから。一方、受取人が相続人の場合は前回から申し上げているように、相続財産には含まれず受取人の固有の財産となるので、相続放棄をしても原則として受け取ることができるのです。こういった面も生命保険の特徴ですね。